また日々は泡立って消えてゆく.大きな流れの中で、しぶきを巻き込む波もあれば、倦んだ淀みもある.僕はただ流れる.波に揺られたり,淀みにたゆたってみたり,僕の意思などそこにはない.あるのはただ,変わり続ける悲哀しい世界だけだ.

もう許したり許されたりするのに疲れ切っている.ただ,感謝だけして生きていたい.世界を祝福するだけの生命体でいたい.たとえば,深海の白い盲の甲殻類のような.そういう生命体として,過激な世界の片隅でずっと命を祝福していたい.