Entries from 2019-04-01 to 1 month

令和になるという.勝手になってろ,と思っていたけれど,いざこの期に及んで何となくめでたい気がしてきた.世界と同調するためのすべをいくらか学んだ今なら,祝祭を祝祭として受け入れられるかもしれない.こうやって素直になることは,大人になるという…

寒い.最近,寒の戻りというやつか,妙に冷える.クリーニングに出そうと思っていたコート類をもう一度引っ張り出して,羽織って出かける夜が増えた.暑いよりも寒い方がずっといいが,急に寒くなるのは困る.気温に限らず,急な変化はなんでも困るのだが. …

ゴールデンウィークが始まる.やめてくれ,始まるな.連休なんてちっとも嬉しくない.仕事くらいしかやることがない人生が,ようやく再開されたっていうのに,早速僕の楽しみを奪わないでくれ.何かしら探して,何かしらやる.何をしようか.料理と計算以外…

日々はあっという間にすぎて,もう四月って終わるらしい.なんだか,特に短く感じる四月だった.たくさんのことがいっぺんに起こったからかもしれない.僕が,人生を再開したからかもしれない.不幸と呼べそうなことが一斉に吹き出したからかもしれない.体…

結構大きな決断を立て続けにしたので,心が疲弊した.今後,大きな決断は小分けにして,順に実行していこうと思う.疲れるから. やらなくてはならないことが,結構溜まっていて,なんとなく億劫だ.早く片付けてしまいたい.最近片付けにはまっているので,…

平成が終わるとかいう話だ.本当か?本当に終わるつもりか?いや,いいけど,終わったからってなんなんだ.終わると何かいいことがあるのか?というか,元号というのは,続けば続くほどいいものなのか?何を祝っているんだ?祝うようなことが何かあるのか?…

諸々の出来事が重なって,自分自身について真面目に考えるいい機会を得た.自分とは何か,という下手な問いに煩わされることなく,もっと重大なもの,夕食の支度や明日の天気について,真剣に考えてみたら,思った以上に収穫が多かった.ただ問いの形をして…

肉体的な疲労にある種の心地よさを感じられるようになってきたのは,果たして良いことなのだろうか.単に,疲労を,仕方のないコスト,避けられないコストとして認識した脳が,精神的なストレスを軽減させるために認知にバイアスをかけているだけなのではな…

自分の作ったものを,自分以上にしっかり観察する他人はあまりいない.人間は,愛着を持って作ったものを簡単に忘れられない.だから,学習はつねに創作であるのが望ましい.何かを学ぶことが,同時に何かを作ることであって欲しい.少なくとも僕は学習をそ…

思えば,物書きのようなことを始めてからもう5年以上経つ.その間にも,日記以外ロクに書かない時期があったり,他人様から頼まれて原稿という体裁の文章を書いたり,詩としか呼べない短文に凝ったり,レトリックを駆使して物語を書いたり,なんだか色々なも…

「なんのために生きているんだろう」 「何かのために生きなくてはいけないのか?」 「いや,そうは言っていないよ,単に,生きることに目標ってあるのかな,と思っただけ」 「あってもいいし,なくてもいい」 「それはそうさ,だけど,例えば,これまで人生…

最近よく電車に乗る.電車に乗る機会が増えることはいいことだ.なぜなら,外出の機会が多いということだからだ.その外出は電車を使う程度の距離をともない,つまりそれだけ住居から離れる機会があるということだ.旅がしたい.より厳密に言えば,放浪がし…

記憶って何だろう.記憶.記憶.過去.時間.印象.声. 言葉ばっかり.どうしてだろう.声の塊だ. おそらく,たぶん,まあほぼ確実に,僕の脳みその性能というか性向というか,性質によるもので,僕は昔から,映像が全然記憶できない.どんな記憶にも,映…

whatever happened to の怪.某名曲の冒頭,あらゆる歌詞の和訳サイトで,’退屈な世界だ’ みたいに翻訳されていて,あまりの誤訳っぷりに首をかしげる.どこをどう読んだらそんな解釈になるんだ.何より,一箇所ではなく,その他のサイトでも似たような誤訳…

A Wizard of Eathsea が面白いって話を昨日書いたんだけど,今日も書く.なぜなら興奮が冷めやらないから.児童文学って,ともすれば子供のためだけのものだと思われがちだと思うんだけど,違うんだよね.バリアフリー思想とかと一緒で,要するに子供にとっ…

ゲド戦記,という邦題が本当に気に食わなくて,だって全然戦記じゃないし,そもそもゲドが主人公なのも第1巻だけだし,それをシリーズ全体の名前としてラベルしてしまうセンスに腹が立つし,Eathsea っていう素晴らしい,作品世界を包括する完璧な名前が用意…

心地よい疲労は久しぶりだ.新たなルーチンを組み始めると,それなりの達成感と快感がある.もちろんそこには疲労が伴うわけで,疲労と快楽のバランスを保つのは人生を通した一つの大きな課題であり続けるのだろう. 英語で日記をつけてみて,悪くない手応え…

生きるとか死ぬとか,けっこうスケールが大きくて,現に生きている人間のほとんどにとって,現象としての生や死には何の意味もない.この意味のなさこそ,忘れてはいけないことだと思う.ニヒリズムに沈んでしまいそうな時,こういうさわやかな無意味をいつ…

この世界との付き合い方がどんどん分からなくなってくる.昔と呼んで差し支えない程度の昔,世界との折り合いをつけるために,僕はずっと,世界に理解されようとしていた.そのために,自分についての考えや感覚を,可能な限り言葉にして,誰かや何かに伝わ…

薄い雲が淡い空の色を汚している.風が強い.排気ガスの匂いがする.枯れ葉の音も聞かなくなった.春だ. ベランダの掃除をした.バケツに水を汲んで,放り投げるように水を撒く.埃を吸って黒ずんだ水がゆっくりと排水溝へ流れ込む.ずるずると,汚い音がす…

強い疲労感.倦怠感.やはり,春の倦怠は一種独特のものがある.たとえば夏の倦怠はむしろ消耗と呼ぶべきもので,秋の倦怠はノスタルジアで,冬の倦怠はおおよそ絶望なり失望なりと言い換えて差し支えのない場合が多い.その点,春の倦怠はそれらとは直交す…