Entries from 2020-09-01 to 1 month

Haskell 的な Monad を Ruby で再現したものを書こうとして,書いた.とある向きへの解説のためだ.書くだけは書いたが,型情報をメソッドの上にコメントに記載する方式ではやはりプログラムとしての見通しが悪い.なにより,この手の演算について本質的な型…

"Working with Unix Processes" を読んでいる.名著だ.邦訳がなかったら僕が訳していたかもしれない.邦訳がないもので僕が真っ先に翻訳を完成させるべきなのは,おそらく "How to Design Programs" なのだけど,なにぶん大著なもので,いくら訳してもちっ…

僕はそろそろ職業人としてのプログラマではなくなる.そのことについては,自分でもそれなりの感慨がある.こういう活動……というのは,プログラムの設計と記述だが,それを生活の糧とすることが,そしてそれが可能なことが,とても自分らしいと思っていたし…

具合が悪かった.簡単に言えば病気になった.病気には慣れているので,それについては特になにも思わなかった.昔は僕も,病気になるたび,そのことについてあれこれ逡巡したり,心配したりしていたのだろうか.思い出せない.病気と聞いて思い出せるものは…

思考のメモを書いては捨てて,書いては捨てて,取っておこうと思って無くして,捨てたと思ったものが紙屑になって発見されて,僕の思考の断片はセルロースの繊維に滲んで一帯に散逸している.特に気がかりでもなかったし,結局アクティブな知識としていい速…

己をあらためて省みると,他人すなわち尋常なる他人との違いは大して大きいものではない.いや,大きいには大きいに違いないが,多くはない.多くはないどころか少ない.少ないというのはあくまで何かと比べたときの話であり,何と比べるかによってその多寡…

翻訳の日々.近頃は延々と英語を読み,淡々と日本語に直す.そんな作業を場当たり的に続けている.これが楽しい.すごく.中学時分に英語を学び始めた時,これが一生の趣味になるだなんて,誰が思うだろう.おそらく,誰も思わないし,ほとんどの人はそんな…

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火を籠めて 闇に飛沫けり 一滴の線香花火 夏のとむらひ 月いでよ かくうるはしきほほえみを 照らさで他の何をか照らさむ くちなしの香もて結ひたる黒髪の綾目留めき万朶の飾り 宵雨の名残りを受けて 池の端 ひとえの袖に泳ぐ流金も ありあけに きみの呼吸は…

大切な荷物を電車に置き忘れて,慌てふためいて,狼狽至極,すがる思いではるか遠方なる拾得物窓口まで取りにゆき,幸いにも手付かずのままだったそれを無事に回収,と安堵したのも束の間,すでに待合の予定は押しに押して,人を待たせる焦燥感に意味もなく…

試訳 Pleiades’ Dust

プレアデスの塵 I- THINKER'S SLUMBER 一幕: 思索者の微睡 With the weakening of the Roman Empire at the beginning of the fifth century, Western Europe slipped rapidly into what is now known as the Dark Ages, from which it would not emerge for…