Entries from 2019-02-01 to 1 month

知らない街の空気を吸う.知っている街の空気とそんなに変わらない.地球上のどこにいっても,空気は空気だ.空気が空気でなかったら僕は死ぬ. 見慣れない白いコップ.何色かに塗りたい.何色でもいい.塗りたい.色に名前をつけるのは面白そうだ.十二単の…

幾何学をはじめた. 花が枯れるのを見ている. 百貨店に行った.人間だけ見て帰ってきた. 大きな声を出そうと思った.特に言いたいことがなかったので,叫びの水準に満たない最大限に大きな声で,あしたば,と言ってみた.明日葉の天ぷらが食べたくなった.…

珍しいものをたくさん見たい.見たことのないものしか見たくない.そんな気分.たぶん,記憶を消した方が手取り早い.そんなわけで,記憶を消したい.透明な脳みそを想像する.透明なので見えない.見えないものをうまく想像できなくて,やめる. 本を買った…

もう思い出と呼んでしまいたいことを思い出して,寒気がしたので,まだ思い出になっていない. コップを洗いながら考えたこと.世界がもし100人の村だったら,僕は村人ではない. 花瓶が瓶である必要はないので,七味唐辛子の容器を洗って,一輪,名前を知ら…

高校数学を教えるために高校数学を復習している.高校数学という言い方はあまり好きじゃないけど,他の言い方が思いつかないので仕方ない.加法定理とか出てきて懐かしさに胸焼けする.線形写像が脳内を駆け巡る. 高い買い物をいっぺんにしたのでお金がなく…

時々,心の体積というものを意識する.体積ということばがもつ漠然としたイメージが,心,というあやふやなことばに妙にマッチしていて,ふわっとしたことを言いたくなるたびに,最近よく言及する.今日はそんな心の体積が,妙に小さい日だった. ペンをもら…

数学ばかりやってしまって,どうにも他のことがあまり手に付かない.未練がましく見えるのだろうな.いいさ,好きに言いなさい.僕はまだ一度も,数学を諦めたことなんてないもんね.なんとなれば,学位だって.むむむ. 服を買っていないな.欲しい服という…

よく分からないことばに,よくわからないままうなづけるようになるまで,あとどれくらいかかるのだろう.知りもしないことを,知ったような顔で話せるようになるまで,あとどれくらいかかるのだろう.誰かが言ったことばを,誰が言ったか明かさないまま,匿…

すごくいい文章を読んだ.なんだか人生が詰まっていた.人生というのは,その文章を書いた個体の生涯についてのことではない.もちろんそういうことも包含するけれど,もっと一般的な,もっと普遍的な,生まれて,生んで,残されて,残して,死ぬっていう閉…

苦し紛れに眠った.生きたり死んだり,人間は忙しい.僕は人間だ.僕は忙しい.いつだって必死だ. 青い鞄.眠り薬とカフェインの錠剤.エナジードリンクの空き缶と,精神安定剤.無音を塞ぐためだけの音楽.矛盾だらけの部屋だ.明け方と真夜中の隙間でタバ…

背伸び,勘違い,無理,ごまかし.などなど.最初の見積もりを少し間違えただけで,心なんて簡単に腐ってしまう.初期値鋭敏性.非線形.非周期.なるほど,人生はまったくカオスだ.そのカオスが面白いかどうかは個体次第.あるいは,知能次第.僕は楽しん…

この国は斜陽だという.そうなのか.結構.僕には関係ない.仮に何らかの関係があったとして,そんなにマクロなことは僕にはどうしようもないのだから,気にして生きる必要はない.地球市民とかいう概念を必要とする人がいるのは理解するけれど,僕には必要…

計算とはなんだろう,という問いは,抽象度が高いわりにはそれなりの精度で答えやすい問いで,今日もそんな問いに答えていた.要するにチューリングマシンとラムダ計算についてそれぞれ理解し,それらの等価性を証明すればいい.もちろん,オラクルの概念や…

よく寝た.寝るための日,みたいな日だった.よく寝過ぎて,頭が痛くなった.慣れないことはするものじゃないな,と思う.よく寝るのが苦手だ.そもそも寝るのが苦手なのかも.上手に眠れない.上手に眠くなれない.気絶するようにしか,まだ眠れない.幼い…

考えることについて考えていた.考えるとは何かについて考えてみた.何も分からなかった.何も分からないということがひとつ,分かった.そして,もうひとつ,考えることについて考えるのは,そんなに楽しいことではないということが,分かった.しばらくは…

時間はみるみる過ぎていく.僕は老いる.まだ,幸か不幸か,老いを意識することは少ない.きっとこれからどんどん増えていく.やりたいことがたくさんあるから,人生が有限なのが悲しい.でも無限の人生を想像したら,もっとずっと悲しくて,悲しくなった.…

オーストラリアからの友人と会った.簡単なカードゲームをしたり,コンピュータのことについて話したりした.日本語になったり英語になったりで,すこし脳みそが疲れた.今夜はよく眠りたい.どうせよくは眠れない. Scalaを書き始めた.better Java という…

日記ではなく,かつ,事務的でもない文章を書いたのは久しぶりだった.人に何かを伝えようとして書いた.書きながら,具体的な人の顔が,何人か,ずっと頭に浮かんでいた.日記としてここに書いてあるもの,書いてあることは,誰にも伝わらなくていい.誰に…

雪が降るそうだ.また雪だそうだ.嬉しいなあ.僕は雪が好きだし,雪の結晶を見るのも,雪景色を見るのも好きだ.雨よりも雪の方が好き.雨は好きと言えるほど好きではない.かといって嫌いというほど嫌いでもない.つまり,ふつう.面白くないな. また引越…

ゆるやかに流れてゆく時間の中で,僕は孤独だったり孤独ではなかったりした.1人だったり複数人だったりした.数学をして,プログラムを書き,昔の日記を読み,蕎麦屋で蕎麦を食べ,酒を飲んで,寝た.海老とごぼうのかき揚げが妙に美味しかった. 明日は寒…

押し寄せてくる思い出.守れなかったもの.どうしても守りたかったもの.生活や,日常.大好きだったもの.大切だったもの.人.場所.空間.悔しさ.虚しさ.届かない. 触れられない景色.景色.景色ばかりが頭の中を駆け巡る.坂道.街路樹.家々.店の灯…

途方もない感情.不安や,息切れ,疲労,めまい,消化不良.どうにもならない.どうにかしなくちゃ.生きるとか,死ぬとか. ままならない.なにもできない.遅い.意識のスピードが出ない.速さが欲しい.それと,誠意.誠意が欲しい.誰のことも裏切らずに…

リファクタリングがそれなりに好きだ.大好きってほどでもないけど,ただ単に好きというだけでは伝えきれないニュアンスを,"それなりに"という副詞に乱暴に詰め込んだ.粗野な言葉遣い.まただ.こういうところで僕はいつも手を抜く.自分が手を抜きそうな…

僕は頭が悪い.理解が遅いし,浅い.僕はしょっちゅう理路の途中で立ち止まる.まったく動けなくなる.考えること以外,何もできなくなる. 知性の信奉者たち.知性なる本質が存在すると,信じて疑わない厄介な人たち.かと思えば,もう一方には極端な相対主…

アナロジーの罠.そんなタイトルの本を昔読んだ.いいタイトルだな,と思う.当時もたぶん,そう思って読んだんだろう.たしか内容は通俗的なポストモダン批判で,つまらなくもなく,おもしろくもなく,著者の苛立ちだけが妙に生々しいこと以外にはとりたて…

封印する.別に.別にって言葉を封印した.今後使わないようにする.何故って,必要ないからだ."別に"を使いがちなフレーズで"別に"を除去して問題になるケースが想像出来ない.必要ないものをどんどん使わないようにしていったら,どんどん不必要なものが…

うまく定義されているべき言葉に限って,下手に乱用される.異常-正常のペアとか.ここでいう"うまく"っていうのは,概ね"形式的に"と同義で,形式的な定義の有効性は,曖昧さに由来する解釈のグラデーションを,閾を使ったケースに封じ込めて排除する点にあ…

僕にとって,言葉遣いは指紋よりも指紋だ.AWSの指紋くらい指紋だ.言い過ぎた.あれほど指紋ではないけど,思わずそう言ってしまいたくなる程度には,他人の言葉遣いに敏感に生きている.過敏かもしれない.顔よりも声よりも,僕にとっては言葉遣いがなによ…