自分の作ったものを,自分以上にしっかり観察する他人はあまりいない.人間は,愛着を持って作ったものを簡単に忘れられない.だから,学習はつねに創作であるのが望ましい.何かを学ぶことが,同時に何かを作ることであって欲しい.少なくとも僕は学習をそういう行為として考えたい.語尾から明らかなように,ぜんぶ願望なんだけど,まずは願わないと叶わない.学習の理想くらい語ってもいい立場だと思う.僕は中途半端に謙虚だから,研究の理想をダラダラ語るようなエゴイズムは持ち合わせていない.

Eathsea も第3巻に入った.相変わらずとても面白い.妙に込み入った謎もないし,筋書きもパリッと明晰で,それでいて文章が上手で,本当に読みやすい.でもやはり,若かりしゲドの青臭い魅力の方が,僕は好きなんだよなあ.