肉体的な疲労にある種の心地よさを感じられるようになってきたのは,果たして良いことなのだろうか.単に,疲労を,仕方のないコスト,避けられないコストとして認識した脳が,精神的なストレスを軽減させるために認知にバイアスをかけているだけなのではないだろうか.だとしたら,何が問題なのだろう.騙されるために騙されているのは,問題だろうか.あまりメタな思考は得意でないから深入りはしないが,要するに,真に自己完結した達成感についてとやかく言っても仕方がない,ということだ.疲労は快楽を伴う.快楽が疲労を伴うのかもしれない.どちらでもいい.とにかく今僕は少し気持ちがいい.

暖かくなってきた.虫の季節も近い.虫が苦手になったきっかけが思い出せない.大人になったきっかけも思い出せない.