ボーッと眠らない夜が結構好きだ.なんだか途中からいつも楽しくなってきて,うきうきしながらボーッとする.ボーッとしていると色々な思考の断片が,断片のまま浮かんだり消えたりするのだけど,その多くは不安や不満に似たもので,幸福な人生というのは,きっと,ボーッと眠らない夜に頭に浮かぶよしなしごとが,不安でも不満でもない,さらさらな,あっさりとした心象風景であるような,そんな人生なのだろうな.

この世界を後ろめたさで覆ってしまわないように日々生きている.後ろめたい世界は生きにくいから.後ろめたいことが一つも存在しないような,すっきりとして,見通しのいい世界を想像する.なぜか,夕暮れの公園が思い浮かんだ.理由は分からない.でもかといって,夕暮れの公園より,後ろめたさから遠いものも,思いつかない.