何もかもを偽って何もかもを欺いて何もかもを騙して何もかもを捨て去って,そんな自暴自棄な虚無を無性に求めてしまう時があり,たとえば今日はそんな日だった.コーヒーを飲んでみたけれど,相変わらず好きになれない味だった.水たまりを見つけて,ブーツの靴底を洗った.意図的に描写を混ぜる文体.きみの癖だ.うまく真似できない.自動販売機でカフェインの入った液体を立て続けに3本買って飲んだ.多動症の指がふるえる.自動筆記みたいな文章をたくさん書いた.何も考えず,ただ,脳が吐き出す言葉の断片を打ち込んでいく.キーボードの汚れが気になる.手と足のバランスがよくない.明日は晴れるだろうか.いいことばかりではないし,わるいことばかりでもない.いいこともわるいことも,そのほとんどは僕に無関係で,無感覚な僕の魂は宙に浮いたまま破裂を繰り返す.