とにもかくにも,また新しいことを思い付いたので,また新しいことを学ばなくてはいけない.新しいことを思いつくたびに新しいことを学んで,そんなことを何年もずっと,いや,きっと生まれてこの方ずっと延々繰り返してきた結果,自分でも何がなんだかよく分からない,混乱した人間になった.

整然としていることに何かと疲れてしまう僕の性質も,現在の人格的混乱を助長している一要素だとは思う.とはいえ,余計な混乱は整えたくなる.しかし,過剰な秩序は乱したくなる.きっと僕が飲み込むのにちょうどいい認知的カオスの程度というものがあって,僕は僕なりに,そのカオスの程度を基準に認知対象を崩したり整えたりしながらこの世界を解釈してきたのだろう.

年齢を重ねて,その解釈の精度は,多少なりともマシになってきた感じはする.昔より,解釈にかかるコストが減った実感もある.でもなぜだろう,それが少し寂しい.ちょっと,上手くやりすぎているのかもしれない.となればまた,ごちゃごちゃさせ始めようかしら.