宝石を宝石で描くようなことをする.真似事だ.僕は本質的な意味できっと記述者ではない.読む人間だし解釈する人間だ.記述する自由はあまりにも,僕にはあまりにも大きすぎる.巨大な自由を持て余して僕は腐ってゆく.そして制限された不自由な檻のなかに入って初めていきいきとあくびをするんだ.ハックもしたくない.平穏無事に生きていたいだけだ.なんのハックも必要ないほど,僕が世界と一体化出来ればきっとそれが最高なんだろうけど,終始一貫して遺物でしかあり続けられない僕のような存在は,目につくものや,手に触れるものを,片っ端から組み替えたり作り変えたりしながらでないと生きられない.生きることは明らかな戦いで,敗北するまで勝負は続く.負けてしまえればどんなに楽だろう.だけど負けてしまったら,僕の存在はもう僕としては存在できなくなってしまう.だから,戦って,勝たないと.