すべてのありふれた光も,朝も,間違った姿勢で眠る夜も,青かったり,やけに憂鬱な赤橙だったりする空も,言葉も,詩と呼べそうな表現のかたまりも,電磁気的な力も,完備半順序構造も,鉱石みたいな爪の色も,手書きのトランプも,蛍光灯のどこか病的な白さも,音楽も,パラパラとしたギターの音色も,めちゃくちゃに描かれた鍵盤の配置も,炎も,夢も,夢だったものも,すべてすべて,なにもかも,未来の方向へと傾いて,やがて本物の未来になっていくのだろう.その未来に僕は存在し得るのかな.その未来に存在する僕は,今の僕と同じ人かな.問いのような形をしているだけの,こんな無意味なステートメントを繰り返す,うつろな存在のままだったら,どうしよう.どうしようもないな.