無性に文章を書き殴りたくなる時がある.つまりそれは,文章を書き殴ることでしか発散されないような何かが僕の中に蓄積しているということで,そんなものが蓄積するということは裏を返せば,僕は文章を書くことをきっとやめられないということなのだろう.

やめたいとも思わないけれど,これってある種の依存なのではないかと少し心配になる.ある種の,というよりも,語の定義どおりの依存なのではないだろうか.不安になる.人は一般に多くの抽象概念にべったりと依存して生きているわけだが,とりわけこの文脈における依存というのは,肉体の一部である脳が,なんらかの外部要因に依存する,という意味における依存を指す.より端的には薬物依存の一種としての依存を指す.僕はきっと自分自身の文章の出力に依存している.

ところで,依存には禁断症状があるはずだ.僕はずっと文章を書かないとどうなってしまうのだろう.先述した,文章を書かないことで僕の中にひたすら募ってゆくわだかまりは,果たしてなんと呼ぶべきなのだろう.それに適切な名前を付けることが出来たら,僕は救われるのだろうか.僕は作文を捨ててまで,何から救われたいのだろうか.よく分からない.